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「己の存在が、いつか莉子を傷つけてしまうのではないか」――あまりに深すぎる愛ゆえに、自ら莉子を遠ざける道を選んでしまった酒呑童子。降り止まぬ六月の雨が、すれ違う二人の心を濡らす中、人とアヤカシを繋ぐ一大行事・魅せ合いの幕が上がった。莉子は悩みながらも、酒呑童子の花嫁としての誇りを胸に、舞台へ立つことを決意し、酒呑童子への愛を証明して見せた。その堂々たる姿と、彼女に向けられる揺るぎない寵愛。それを目の当たりにした義姉・桔梗の嫉妬心は臨界点を超え、ついに彼女を人ならざるモノへと変貌させてしまうのだった。怪異と化した桔梗と、対峙していく中で、徐々に桔梗と莉子、二人の間に隠されていた秘密も解かれてゆく――。
「人喰い」と畏れられるアヤカシ・酒呑童子のもとに嫁いだ少女・莉子。恐ろしい運命を覚悟していたはずが、待っていたのは、あたたかな手と甘い言葉だった。他の【五大のアヤカシ】の嫁たちからも、本当の姉妹のように愛され、初めて知る“幸せ”に心ふるわせる日々。一方、彼女が「愛されている」ことを知った義姉・桔梗は、少しずつ歪さを増していって――――。生家の”呪縛”が、莉子へと手を伸ばす中、【魅せ合い】が始まる。
俺が欲しかったのは、端からお前だ――――。幼い頃から、【紅い瞳】を理由に「汚らわしい」「アヤカシの呪いだ」と虐げられてきた莉子。姉の身代わりとして【人喰い】と恐れられる酒呑童子の元に嫁いだ彼女は、死を覚悟して屋敷に向かう。だが、不時の桜の下、佇む鬼は、微笑みを湛えていて――――?【紅い瞳】が映すのは、畏怖か、それとも愛なのか。それは夢のように儚い、異類婚姻譚。